やっと、やっと完成しましたー！
う～ん、長い道のりでした。

この帽子を作ってる期間は、店頭で売っている雑材の帽子が気になって気になって・・・。
そして思ったのが、ラフィアのかぎ針編みの帽子は意外にいろんなところで売っているということ。しかも、困ったことに安い。1万円以下はあたりまえです。どう考えても手編みなのに、なぜこの値段？？海外生産で、物価が安い国なんだろうけど、これを編んでる人達はちゃんと生活できる賃金をもらってるのかな？とか、自分で編んでみたものだからその苦労がわかり、勝手に心配したりして。

その反面、素材も縫製もたいしたことないのに、なぜこの値段？？というびっくりする値段の高級ブランド品もあります。（もちろん高級で素晴らしいブランドもありますよ。）
ものの値段ってなんなんだろう？って改めて考えさせられました。

今では、ブランドをアピールするために広告宣伝に力を入れるのはあたりまえで、その為にモノの価値より、ブランドの価値を重視する傾向にあるように思います。それで、「価値の高いブランド＝良いもの」という考えが広まるのはちょっと怖いことだと思います。

良いか悪いかは、やっぱり自分の目で判断したいものです。
その為には、素材や縫製、デザインなど、自分の視点で見るように心がけたいと思っています。

私のおすすめする「作ること」は、それによって自分の好きな素材やデザインが見えてきて、自分の視点を作ることに必ず役立つと思っています。
自分で作ることで、ちょっと原点に帰ってみるってのはどうでしょうか？

話はそれましたが、、、ラフィアの帽子の編み方、編み図など、自分なりにやってみたことを紹介します。
今回は長いので（笑）、2回に分けたいと思います。

デザイン画

自分で持っていた帽子を参考にして、サイズを決めました。



ざっくりした図面
※最終的な図面は2回目の最後で紹介します。

最初は完璧に計算して、正確な編み図を作ろうと思ったのですが（作れる気もしないけど・・）もし完璧に作ったとしても、糸の太さも均一じゃないし、その通りには出来ないはず。ゲージは試し編みしたもので計ってはみたけど、正確には計れないので、センチの図面を見ながら、さぐりさぐりやっていこうと思います。図面を基本にして、臨機応変にやっていくしかないかなと・・・。

ということで、編み開始。

ちょうど良い容器があったので、転がっていかないようにこれに入れて編みました。

まず、トップの中心の作り目から。

トップを楕円にしたかったので、一応計算して作り目を4.8cm分作りました。

楕円にするには最初の形が肝心と思うので、どう編んだら良いかまず編み図を書いてから編んでみることに。
1個目は極端な菱形になってしまったのでダメ。
2個目は中心がスカスカになってしまったのでダメ。
3個目でようやく良いかなというものに。
3-2は3段目編んだところ。長編みを入れて、型紙の楕円に近づけました。

1段編み図を書いて、一段編んでの繰り返し
（編み図を書くのは、本を参考にしました。）
この時点で、だんだん丸まってきてしまった・・・。

アイロンは大丈夫かな？と思い、とりあえず試し編みのでアイロンをかけてみたら、いけそう！
スチームあてても大丈夫っぽいです。（保証はできませんが・・・）

トップが大分出来たところ

しかし、綺麗な楕円にはなっておらず、ここから軌道修正しなきゃ・・・。
製品ではありえないと思うけど。3辺に長編みを入れて整えました。
目指していた楕円とはちょっと違うけど、良しとするかー。

※緑の糸は中心の印です。

ここからサイドにとりかかります。

トップ脇は中折れ帽を意識して絵のように2センチ立ち上げることにしました。
編み図のように長編みを入れました。

サイドに長編みを入れ立ち上げ、4段編んだところ

ここから先、トップの編み目でもう一度ゲージを計り、サイドが図面のサイズになるには何段おきに何目増やしていけば良いか計算しました。（詳しくは最後に。）
25段で20目増やす＝5段おきに4目ずつ増やす、という計算になりました。

サイド12段編んだところ

アイロンもかけて整えました。でこぼこもアイロンでかなり誤摩化せます。
そしてこの時点でかぶってみる。んーきついかなぁ、ちょうどいいかな。かなり不安。持ってる帽子と照らし合わせてみて、まあこんなもんかなーと。
しかしこの姿、かなりまぬけです（笑）。


ところで、いつも私がどうだったっけな～と不安に思う、一周ぐるりと編んで、立ち上げて次の段にすすむところ（←上手く言えない）をムービーにしてみました。今後の自分のためにもです（笑）。


今回はここまでです。
次回は革の飾りをつけるところと、最終的にまとめた図面を紹介します。