作ったものいろいろ
「ヘレンカミンスキーみたいな帽子が作りたい!」
と思い立ち、まずは素材のラフィアを入手しなければと思ったものの、毛糸売り場に行ってもラフィア風なのはあっても本物は売ってない・・・、どこに売ってるんだろう、そもそもラフィアってなんなんだろう・・・とモヤモヤしながらネット検索してたら、あった!日本で唯一ラフィア製品を手がける工房が!そして糸も販売してる!さらにその工房は意外に足を運べる距離・・・。なんかこれは行けということかしら?と勝手に思い込み、厚かましくも連絡させて頂いたら、なんと工房に伺っていいというお返事を頂きました!
という訳で、糸の購入&プチ取材に行ってきました。
と思い立ち、まずは素材のラフィアを入手しなければと思ったものの、毛糸売り場に行ってもラフィア風なのはあっても本物は売ってない・・・、どこに売ってるんだろう、そもそもラフィアってなんなんだろう・・・とモヤモヤしながらネット検索してたら、あった!日本で唯一ラフィア製品を手がける工房が!そして糸も販売してる!さらにその工房は意外に足を運べる距離・・・。なんかこれは行けということかしら?と勝手に思い込み、厚かましくも連絡させて頂いたら、なんと工房に伺っていいというお返事を頂きました!
という訳で、糸の購入&プチ取材に行ってきました。
今回お話を伺った石井さんは3代目の奥様でいらっしゃいます。
石井家に嫁ぐまではラフィアとは無縁だったそうですが、今では全国の百貨店などを周り、千葉県の伝統工芸としてラフィアを紹介する活動をされています。
まず目に飛び込んできたのは、染色前のラフィアの山。ラフィアはマダガスカルから輸入しているとのこと。マダガスカル産のものが最も上質なんだそうです。そもそもラフィアというのはラフィア椰子という木の葉の部分で、まだ開かない若く柔らかい葉を使用するそうです。
ところでなぜ佐原でラフィアなんですか?と質問すると、もともと先代が和傘の生産をしており、当時では珍しく海外に輸出もしていたそうです。(明治6年のことで、佐原ラフィアは100年の歴史だそうです!)その頃知り合ったアメリカのバイヤーにラフィアという素材を紹介されたことから始まったとのことです。それから先代の奥様(とっても頭の良い方だったそうですよ。)が染め、編み方などを熱心に研究されたそうです。ラフィアの染めは染料がなかなか浸透せず、試行錯誤を繰り返し試験場にも足を運び、現在の品質の基盤を作ったそうです。作った色は100色にのぼるとのこと!商品の生産については、東北地方で雪の季節に手が空く人達を職人さんとして育成したそうです。そうした努力が今も受け継がれているという事は本当にすばらしい事だと思いました。
2階の糸のストック場に案内していただきました。発色のキレイな色取りどりの糸が区分けされていて、テンションあがります!
案内して頂いたのは石井さんの姪御さんの薄根さん。メールのやりとりもして頂いた方です。薄根さんは小さい頃、ここのストック場で糸の下に隠れて良くかくれんぼしたそうですよ。入ったら気持ち良さそうです。
薄根さんはこの佐原ラフィアについて、「自分の家の伝統」という意識を持ってはいても、それを広げて行くにはいろんな問題をクリアしていかなくてはならず、なかなか難しいと仰っていました。例えば、染色については、同じ色に染めたつもりでもその時によって色の出方が違ってしまうこと。そうすると色に厳しい取引先は難しいそうです。それから、糸の染めから商品の生産まですべて手作業で、日本で行っている為、値段も安いものではありません。現在は海外製品で安いものが沢山あるので、どうしてもそういったものに押され、生産数も減っているとのことです。
※写真手前が石井さん、奥が薄根さんです。
最後にラフィアの糸の繋げ方を教えて頂きました。ラフィアは1本が1mくらいなので、編む時はそれをひたすら繋げなければいけません。しかも糸の太さも均一にしていかなければいけない・・・。8割くらいの人がここで挫折するそうです・・・。でも!ほどけない結び方とか、ちゃんと教わったし!絶対にがんばります!
後日、四苦八苦するであろう帽子作りをアップするのでお楽しみに・・・。
今回は本当に貴重なお話を沢山聞かせて頂きました。
石井さん、薄根さん、本当にありがとうございました!
コストや生産性ばかりを重視することの多い現代のもの作りへの疑問、その流れによって大切な日本の技術、職人さんが減ってしまうこと、いろいろ考えさせられました。もっとこういう物が沢山の人に受け入れられるようになればいいのに。
私がこのブログでやっている「作る」ことは、物への愛着も生まれるし、自分で作ってみることによって売ってる商品に対しても違った目線で見るようになるんじゃないかな、と思っています。このブログを通して、そんなことを何かしら感じて貰えたらといいなぁなんて思ったりするのでした。
佐原ラフィア
(株)イシイクラフトさんのHP
http://www.raffia.net/index.html
<おまけ>
近くをずっとウロチョロしてた工房で飼われている可愛いにゃんこ。
石井家に嫁ぐまではラフィアとは無縁だったそうですが、今では全国の百貨店などを周り、千葉県の伝統工芸としてラフィアを紹介する活動をされています。
まず目に飛び込んできたのは、染色前のラフィアの山。ラフィアはマダガスカルから輸入しているとのこと。マダガスカル産のものが最も上質なんだそうです。そもそもラフィアというのはラフィア椰子という木の葉の部分で、まだ開かない若く柔らかい葉を使用するそうです。
ところでなぜ佐原でラフィアなんですか?と質問すると、もともと先代が和傘の生産をしており、当時では珍しく海外に輸出もしていたそうです。(明治6年のことで、佐原ラフィアは100年の歴史だそうです!)その頃知り合ったアメリカのバイヤーにラフィアという素材を紹介されたことから始まったとのことです。それから先代の奥様(とっても頭の良い方だったそうですよ。)が染め、編み方などを熱心に研究されたそうです。ラフィアの染めは染料がなかなか浸透せず、試行錯誤を繰り返し試験場にも足を運び、現在の品質の基盤を作ったそうです。作った色は100色にのぼるとのこと!商品の生産については、東北地方で雪の季節に手が空く人達を職人さんとして育成したそうです。そうした努力が今も受け継がれているという事は本当にすばらしい事だと思いました。
2階の糸のストック場に案内していただきました。発色のキレイな色取りどりの糸が区分けされていて、テンションあがります!
案内して頂いたのは石井さんの姪御さんの薄根さん。メールのやりとりもして頂いた方です。薄根さんは小さい頃、ここのストック場で糸の下に隠れて良くかくれんぼしたそうですよ。入ったら気持ち良さそうです。
薄根さんはこの佐原ラフィアについて、「自分の家の伝統」という意識を持ってはいても、それを広げて行くにはいろんな問題をクリアしていかなくてはならず、なかなか難しいと仰っていました。例えば、染色については、同じ色に染めたつもりでもその時によって色の出方が違ってしまうこと。そうすると色に厳しい取引先は難しいそうです。それから、糸の染めから商品の生産まですべて手作業で、日本で行っている為、値段も安いものではありません。現在は海外製品で安いものが沢山あるので、どうしてもそういったものに押され、生産数も減っているとのことです。
※写真手前が石井さん、奥が薄根さんです。
最後にラフィアの糸の繋げ方を教えて頂きました。ラフィアは1本が1mくらいなので、編む時はそれをひたすら繋げなければいけません。しかも糸の太さも均一にしていかなければいけない・・・。8割くらいの人がここで挫折するそうです・・・。でも!ほどけない結び方とか、ちゃんと教わったし!絶対にがんばります!
後日、四苦八苦するであろう帽子作りをアップするのでお楽しみに・・・。
今回は本当に貴重なお話を沢山聞かせて頂きました。
石井さん、薄根さん、本当にありがとうございました!
コストや生産性ばかりを重視することの多い現代のもの作りへの疑問、その流れによって大切な日本の技術、職人さんが減ってしまうこと、いろいろ考えさせられました。もっとこういう物が沢山の人に受け入れられるようになればいいのに。
私がこのブログでやっている「作る」ことは、物への愛着も生まれるし、自分で作ってみることによって売ってる商品に対しても違った目線で見るようになるんじゃないかな、と思っています。このブログを通して、そんなことを何かしら感じて貰えたらといいなぁなんて思ったりするのでした。
佐原ラフィア
(株)イシイクラフトさんのHP
http://www.raffia.net/index.html
<おまけ>
近くをずっとウロチョロしてた工房で飼われている可愛いにゃんこ。
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無題
ヘレン・カミンスキーの帽子を欲しいなあ、と思っても作ろうなんて、考えつかない!
さすがです!
わかりやすく興味深くて、読んでてすごく楽しかったです。佐原でラフィア??の疑問もとけました。工房を見学させてくれたり、作り方を説明してくれたりと、すごく丁寧な作り手の方たちの様子が伝わりました。
出来上がるまでの過程も楽しみにしてます♪
さすがです!
わかりやすく興味深くて、読んでてすごく楽しかったです。佐原でラフィア??の疑問もとけました。工房を見学させてくれたり、作り方を説明してくれたりと、すごく丁寧な作り手の方たちの様子が伝わりました。
出来上がるまでの過程も楽しみにしてます♪
Re.無題
わかりやすい!?よかったぁ〜。嬉しいです。
本当に良い人達で、電車が遅れてたから成田まで送ってあげようか?とか、ホントに親切でした(涙)。
書きたいことはまだまだあるんだけど、またの機会にしたいと思います。
帽子、旅行までには完成させるぞっ!
本当に良い人達で、電車が遅れてたから成田まで送ってあげようか?とか、ホントに親切でした(涙)。
書きたいことはまだまだあるんだけど、またの機会にしたいと思います。
帽子、旅行までには完成させるぞっ!
無題
これはつぶやきでは大変だね。
時間を掛けて丁寧に書き込んだだけあります。
すごくわかりやすくて、書き手と作り手の双方の気持ちが伝わってきました。
私も同感です。今の世の中伝統や職人と言われる技術がどんどん失われている事は残念で仕方ありません。是非いつまでも存続させてほしいです。
今度糸の繋げ方、編み方教えてほしいなぁ~!
素敵なブログに出逢えて良かったです。
またお邪魔します!
時間を掛けて丁寧に書き込んだだけあります。
すごくわかりやすくて、書き手と作り手の双方の気持ちが伝わってきました。
私も同感です。今の世の中伝統や職人と言われる技術がどんどん失われている事は残念で仕方ありません。是非いつまでも存続させてほしいです。
今度糸の繋げ方、編み方教えてほしいなぁ~!
素敵なブログに出逢えて良かったです。
またお邪魔します!
Re.無題
ありがとうございますー!
でしょ?つぶやきでは2ページくらい占領しそうですよね(笑)。てかもう、つぶやきじゃないし。
文章はホントにいつも時間がかかるのです。さらっと書けないというか。
だからそう言って貰えるとすごく嬉しいです!
どんどん凝ったものが作れなくなってるし、商品も面白いものが少なくなってきてる気がするし・・・残念ですよね。だからその反動で作ってますっ!
もちろん糸の繋げ方とか編み方とか教えますよー!
会社で手芸部作っちゃおうかな!?なんちて。
ぜひまた来てください〜!
でしょ?つぶやきでは2ページくらい占領しそうですよね(笑)。てかもう、つぶやきじゃないし。
文章はホントにいつも時間がかかるのです。さらっと書けないというか。
だからそう言って貰えるとすごく嬉しいです!
どんどん凝ったものが作れなくなってるし、商品も面白いものが少なくなってきてる気がするし・・・残念ですよね。だからその反動で作ってますっ!
もちろん糸の繋げ方とか編み方とか教えますよー!
会社で手芸部作っちゃおうかな!?なんちて。
ぜひまた来てください〜!
同じ想い**
ラフィアの糸を捜しそうと思ったはいいものの
似たようなものは探せても なかなか これだ!と思うものが見つからなかった日々・・・
ネットで 佐原の工房を見つけましたが
どうしたものかと悩んでいたところ
hatchさんのブログに巡り合うことができました。
デザインを考えたり 下準備をしたり
ハンドメイドは 取り掛かるまで時間がかかって大変だけど それさえもすごく贅沢で大好きな時間です。
私も早速 ラフィアを取り寄せました。
一つ教えていただけますか?
糸を均一にする作業ですが 細い糸は何本か
束ねるのでしょうか、それとも一本の糸自体を
同じ太さに挿すっていくのですか?
よじってはいけないんですよね?
初めての購入でわからないことばかりです、
今年の夏はラフィアとのがっぷりよつのひと時が
過ごせそうです。
似たようなものは探せても なかなか これだ!と思うものが見つからなかった日々・・・
ネットで 佐原の工房を見つけましたが
どうしたものかと悩んでいたところ
hatchさんのブログに巡り合うことができました。
デザインを考えたり 下準備をしたり
ハンドメイドは 取り掛かるまで時間がかかって大変だけど それさえもすごく贅沢で大好きな時間です。
私も早速 ラフィアを取り寄せました。
一つ教えていただけますか?
糸を均一にする作業ですが 細い糸は何本か
束ねるのでしょうか、それとも一本の糸自体を
同じ太さに挿すっていくのですか?
よじってはいけないんですよね?
初めての購入でわからないことばかりです、
今年の夏はラフィアとのがっぷりよつのひと時が
過ごせそうです。
Re.同じ想い**
daisyさん、こんにちは!
コメントありがとうございます。嬉しいです!
糸を均一にする作業ですが、細い糸は何本か束ねてます。
一本で好みの太さのものはそのまま使ってます。
よじってはいけないかどうかはわかりません・・・。
ただ、同じ一本でも、ふわっとして太いものと、ぎゅっと詰まった細いものなどあるので、ふわっとしてるものは、指でちょっとよじってみて、太さを確認しています。
うまく説明出来ないのですが、太さというか、糸の密度を意識した方が良いかなと思います。
編むと結局糸はよじれていくので、やはりよじりながら太さを確認した方が良いかもしれませんね。
根気がいる作業ですが、がんばってください!
というか、お互いにがんばりましょう!(笑)
手間はかかりますが、またそれも楽しさのひとつですよね。
今日、帽子のトップ部分が編み終わりました。
次回の更新では、完成品がアップ出来ると思います。
ぜひまた来てください〜!!
コメントありがとうございます。嬉しいです!
糸を均一にする作業ですが、細い糸は何本か束ねてます。
一本で好みの太さのものはそのまま使ってます。
よじってはいけないかどうかはわかりません・・・。
ただ、同じ一本でも、ふわっとして太いものと、ぎゅっと詰まった細いものなどあるので、ふわっとしてるものは、指でちょっとよじってみて、太さを確認しています。
うまく説明出来ないのですが、太さというか、糸の密度を意識した方が良いかなと思います。
編むと結局糸はよじれていくので、やはりよじりながら太さを確認した方が良いかもしれませんね。
根気がいる作業ですが、がんばってください!
というか、お互いにがんばりましょう!(笑)
手間はかかりますが、またそれも楽しさのひとつですよね。
今日、帽子のトップ部分が編み終わりました。
次回の更新では、完成品がアップ出来ると思います。
ぜひまた来てください〜!!
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