作ったものいろいろ
イタリアのすごく良いオイルレザーが手に入ったので、今度は何を作るかなーと考え中です。
ところで、この間「良い革ってどういう所が良いの?」と聞かれました。
うーん。「好きずき?」
そう言ってしまえば話は終わってしまうので、私が思う良い革について書いてみようと思います。
革の見方って人の肌を見るのと似ている気がします。キメが細かいか、透明感があるか、しっとり感があるか、とこんな風に同じ表現を使うことがたくさんあります。
表面を艶っぽく仕上げるか、マットに仕上げるかでも、ベースがカサカサで荒れてる状態にするのと、キメが細かくしっとりしている状態にするのとでは大きく違ってきますよね?ベースが良ければ、その良さを引き出すためにナチュラルに仕上げた方がいいし、ベースが悪ければ厚化粧してごまかしたりすると思います。革も同じで素材が悪ければ顔料を塗って目立たなくします。そのかわり透明感がなくなり、表情のない革になってしまいます。なので、革を見るときは人の肌を見る時と同じような目線でみると良いんじゃないかなと思います。
人の肌は見る機会が常にあるので、良し悪しや自分の好みが分かるけど、
革の良し悪しや好みを知るには、やはりたくさん見て、手に触れる事が必要かと思います。
そして、革を見る時はそんな目線で見てみてはいかがでしょうか。
ついでに<牛革>の基本的なこともまとめてみたので、革を見る時の足しになれば良いかなと思います。
ところで、この間「良い革ってどういう所が良いの?」と聞かれました。
うーん。「好きずき?」
そう言ってしまえば話は終わってしまうので、私が思う良い革について書いてみようと思います。
革の見方って人の肌を見るのと似ている気がします。キメが細かいか、透明感があるか、しっとり感があるか、とこんな風に同じ表現を使うことがたくさんあります。
表面を艶っぽく仕上げるか、マットに仕上げるかでも、ベースがカサカサで荒れてる状態にするのと、キメが細かくしっとりしている状態にするのとでは大きく違ってきますよね?ベースが良ければ、その良さを引き出すためにナチュラルに仕上げた方がいいし、ベースが悪ければ厚化粧してごまかしたりすると思います。革も同じで素材が悪ければ顔料を塗って目立たなくします。そのかわり透明感がなくなり、表情のない革になってしまいます。なので、革を見るときは人の肌を見る時と同じような目線でみると良いんじゃないかなと思います。
人の肌は見る機会が常にあるので、良し悪しや自分の好みが分かるけど、
革の良し悪しや好みを知るには、やはりたくさん見て、手に触れる事が必要かと思います。
そして、革を見る時はそんな目線で見てみてはいかがでしょうか。
ついでに<牛革>の基本的なこともまとめてみたので、革を見る時の足しになれば良いかなと思います。
※特に画像がなかったので、イラストでお楽しみください(笑)。
『皮と革の違い』
・皮 :牛の表皮のこと。原料皮。
・革:その原料皮を鞣したもの。
※鞣(なめ)すとは、皮に化学的処理を施し、腐敗しづらく、柔軟性や耐水、耐熱性に優れた性質にすること。
『革は副産物』
皮は食肉の副産物として生産されています。みんながお肉を食べ続ければ、皮も産出され続けます。皮を革にしなければ廃棄されるだけだから、有効利用してるわけです。
余談ですが、前にどこかのデザイナーが「かわいそうだから製品に革は使用しません。」と言って、合成皮革を使った靴を発表していました。それがエコなのだと。私は、その合成皮革を作るのには石油などの資源が必要だし、それを製造するのにどれだけのエネルギーを使ってるの?と疑問に感じました。捨ててしまう物を有効利用してるのと、枯渇する資源を使ってわざわざ製造するのとどちらがエコなのかと。しかも合成皮革の製品寿命は3~5年と言われているけど、本革は大事に使えば十年、何十年と長く使うことが出来ます。お肉をありがたく頂くように、革も大事に長く使ってあげる方がよっぽどエコなんじゃないかなと思いました。
『鞣し革の種類』
代表的な2つの鞣し方法
<植物タンニン鞣し>←ヌメ革と言われるのはこっち
植物から抽出したタンニンを使用した、古くから行われていた鞣し方法。
伸びにくく、しっかりしている。
タンニンの皮への浸透が遅いため、鞣しに時間がかかる。
使い込むと柔らかさが出て、手に馴染み味が出てくる。
廃棄されても有害な物質を出さないので、最近ではエコレザーとして見直されています。
<クロム鞣し>
鉱物からとったクロム化合物を使用した鞣し方法。
伸び易く、柔らかい。薄く引き延ばして軽い革を作れる。
短時間で鞣せるので、製造コストが低く、生産性が高いため現在主流の鞣し方法。
傷がつきにくく、安定しているが、革の味はあまり出ない。
焼却すると革中のクロムの一部が有害な6価クロムに変化することがある。
『牛革の種類』
<カーフ>
生後6ヶ月以内の子牛の皮。キメが細かく、薄くてしなやか。高級品。
<キップ>
生後6ヶ月~2年くらいの中牛の皮。カーフより厚く、カウハイドよりキメが細かい。
<カウハイド>
生後2年程度の出産経験のある雌牛の皮。ステアハイドより薄く、柔らかい。
<ステアハイド>
生後2年以上の去勢された雄牛の皮。皮質はカウとブルとの中間。最も一般的な革。
<ブルハイド>
生後3年以上の去勢されていない雄牛の皮。大型で分厚く、とても丈夫。
『革の仕上げの種類』
<スエード>
主に子牛の革の裏面をサンドペーパーでバフがけして起毛させたもの。
<ベロア>
成牛の革の裏面を起毛させたもの。スエードより粗く毛足が長い。
<ヌバック>
革の表面を起毛させたもの。毛足は非常に短い。
<オイルレザー>
なめし、または仕上げの段階で、オイルを多量に含ませた革。
しっとりとした柔らかさがあり、耐水性に優れている。
『皮と革の違い』
・皮 :牛の表皮のこと。原料皮。
・革:その原料皮を鞣したもの。
※鞣(なめ)すとは、皮に化学的処理を施し、腐敗しづらく、柔軟性や耐水、耐熱性に優れた性質にすること。
『革は副産物』
皮は食肉の副産物として生産されています。みんながお肉を食べ続ければ、皮も産出され続けます。皮を革にしなければ廃棄されるだけだから、有効利用してるわけです。
余談ですが、前にどこかのデザイナーが「かわいそうだから製品に革は使用しません。」と言って、合成皮革を使った靴を発表していました。それがエコなのだと。私は、その合成皮革を作るのには石油などの資源が必要だし、それを製造するのにどれだけのエネルギーを使ってるの?と疑問に感じました。捨ててしまう物を有効利用してるのと、枯渇する資源を使ってわざわざ製造するのとどちらがエコなのかと。しかも合成皮革の製品寿命は3~5年と言われているけど、本革は大事に使えば十年、何十年と長く使うことが出来ます。お肉をありがたく頂くように、革も大事に長く使ってあげる方がよっぽどエコなんじゃないかなと思いました。
『鞣し革の種類』
代表的な2つの鞣し方法
<植物タンニン鞣し>←ヌメ革と言われるのはこっち
植物から抽出したタンニンを使用した、古くから行われていた鞣し方法。
伸びにくく、しっかりしている。
タンニンの皮への浸透が遅いため、鞣しに時間がかかる。
使い込むと柔らかさが出て、手に馴染み味が出てくる。
廃棄されても有害な物質を出さないので、最近ではエコレザーとして見直されています。
<クロム鞣し>
鉱物からとったクロム化合物を使用した鞣し方法。
伸び易く、柔らかい。薄く引き延ばして軽い革を作れる。
短時間で鞣せるので、製造コストが低く、生産性が高いため現在主流の鞣し方法。
傷がつきにくく、安定しているが、革の味はあまり出ない。
焼却すると革中のクロムの一部が有害な6価クロムに変化することがある。
『牛革の種類』
<カーフ>
生後6ヶ月以内の子牛の皮。キメが細かく、薄くてしなやか。高級品。
<キップ>
生後6ヶ月~2年くらいの中牛の皮。カーフより厚く、カウハイドよりキメが細かい。
<カウハイド>
生後2年程度の出産経験のある雌牛の皮。ステアハイドより薄く、柔らかい。
<ステアハイド>
生後2年以上の去勢された雄牛の皮。皮質はカウとブルとの中間。最も一般的な革。
<ブルハイド>
生後3年以上の去勢されていない雄牛の皮。大型で分厚く、とても丈夫。
『革の仕上げの種類』
<スエード>
主に子牛の革の裏面をサンドペーパーでバフがけして起毛させたもの。
<ベロア>
成牛の革の裏面を起毛させたもの。スエードより粗く毛足が長い。
<ヌバック>
革の表面を起毛させたもの。毛足は非常に短い。
<オイルレザー>
なめし、または仕上げの段階で、オイルを多量に含ませた革。
しっとりとした柔らかさがあり、耐水性に優れている。
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Comment
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無題
勉強になります。
いつも何が良いものなんだろう・・・と疑問だったのです。わからないから、とりあえず自分の好きなタイプの触り心地と何より臭い!?で判断しています。
臭覚が敏感!?なので臭いは大事なんです。
そういえば相方さんに革の話をしたら、
「コノリーレザーは良い革かどうか聞いてみて!」と言われまして・・・
師匠のご意見を是非!
いつも何が良いものなんだろう・・・と疑問だったのです。わからないから、とりあえず自分の好きなタイプの触り心地と何より臭い!?で判断しています。
臭覚が敏感!?なので臭いは大事なんです。
そういえば相方さんに革の話をしたら、
「コノリーレザーは良い革かどうか聞いてみて!」と言われまして・・・
師匠のご意見を是非!
Re.無題
師匠だなんて、どうしよー。
コノリーレザー?イギリス?くらいの知識しかありません・・・。スミマセン・・・。
でも、自分のためにもちょっと調べたら、
カーフを使ったタンニン鞣しみたいですね。見たことないですが、凄く良さそうです。てか高級!!
でも2003年に倒産しちゃったみたいで、入手困難だそうです。
私も気になるので、今度革屋さんに詳しく聞いてみます!
それから臭いとは、臭いがしないのがいいってことですか?
臭いでも、イタリアっぽい臭いとかありますよ。
ちなみに私はその革の臭いが好きですw
コノリーレザー?イギリス?くらいの知識しかありません・・・。スミマセン・・・。
でも、自分のためにもちょっと調べたら、
カーフを使ったタンニン鞣しみたいですね。見たことないですが、凄く良さそうです。てか高級!!
でも2003年に倒産しちゃったみたいで、入手困難だそうです。
私も気になるので、今度革屋さんに詳しく聞いてみます!
それから臭いとは、臭いがしないのがいいってことですか?
臭いでも、イタリアっぽい臭いとかありますよ。
ちなみに私はその革の臭いが好きですw
臭い
因みに、私の言う臭いとは無いのではなく、時にどうしても馴染めない臭いがあるのです。
そう、何度嗅いでもやっぱりダメな臭い・・・
逆に、好きな香りもあるのです。
なんなんでしょうね・・・
そういえば、家の近くに皮の鞣し工場があって、風向きのよってめちゃくちゃ臭う時があった。
今は工場も減ったみたいで臭わなくなったけどね。
でも、工場に近づくと強烈な臭いがしてきます。
そこで働いている人はホントにすごいと思いました。
私は未だにあの臭いはダメダメです・・・
そう、何度嗅いでもやっぱりダメな臭い・・・
逆に、好きな香りもあるのです。
なんなんでしょうね・・・
そういえば、家の近くに皮の鞣し工場があって、風向きのよってめちゃくちゃ臭う時があった。
今は工場も減ったみたいで臭わなくなったけどね。
でも、工場に近づくと強烈な臭いがしてきます。
そこで働いている人はホントにすごいと思いました。
私は未だにあの臭いはダメダメです・・・
Re.臭い
近くに鞣し工場があるんですね!一度行ってみたいんです。
もしかしたら、身近にあったから強烈な印象が残ってて、馴染めない臭いがあるのかもしれませんね。
臭いの違いは、鞣し剤の違いだと思います。
鞣し剤にもいろいろあるし、私はなんか国によって明らかな違いがあるような気がします。そういった意味で私はイタリアのは「いい革の匂いがする〜」って思いますw
国と言えば、他にバングラディシュとかアジアの地域では「魚油鞣し」てのが良くあります。私はその匂いがダメですね〜。字の通り、魚の油で鞣した革です。バブーシュに良くある匂いです。あとカゴバッグの持ち手なんかにも良く使われてますね〜。
もしかしたら、身近にあったから強烈な印象が残ってて、馴染めない臭いがあるのかもしれませんね。
臭いの違いは、鞣し剤の違いだと思います。
鞣し剤にもいろいろあるし、私はなんか国によって明らかな違いがあるような気がします。そういった意味で私はイタリアのは「いい革の匂いがする〜」って思いますw
国と言えば、他にバングラディシュとかアジアの地域では「魚油鞣し」てのが良くあります。私はその匂いがダメですね〜。字の通り、魚の油で鞣した革です。バブーシュに良くある匂いです。あとカゴバッグの持ち手なんかにも良く使われてますね〜。
コノリーレザーについて
この間、革屋さんとコノリーレザーについて話ました。
コノリーレザーは主に自動車のシートの革を作っているので、鞄で使う革とは主旨が違うので、革屋さんも詳しくは知らないようでした。。。
ただ、車のシートに使う革は、褪色や色落ちなどに凄く厳しいと思うので、革の味を殺してしまうような加工をせざるを得ないので、「革好き」には残念なものなんじゃないかと思います。ただ、ベースの革はおそらく最高級のものを使ってると思います。
でも、コノリーレザーはカルティエの腕時計のバンドにも使用されてるらしいので、車のシート以外の用途の革も生産してるかもしれません。
なので、一概に「コノリーレザーは良い」とは言えないとういう感じです。実際に見てみないとなんとも言えないですね。
車好きな人にはすごく良いってのは間違いなさそうだし、きっと私はそんなに好きじゃないかもって思うし、やっぱり「好きずき」なのかなーと思います。
参考になれば良いのですが・・・。
コノリーレザーは主に自動車のシートの革を作っているので、鞄で使う革とは主旨が違うので、革屋さんも詳しくは知らないようでした。。。
ただ、車のシートに使う革は、褪色や色落ちなどに凄く厳しいと思うので、革の味を殺してしまうような加工をせざるを得ないので、「革好き」には残念なものなんじゃないかと思います。ただ、ベースの革はおそらく最高級のものを使ってると思います。
でも、コノリーレザーはカルティエの腕時計のバンドにも使用されてるらしいので、車のシート以外の用途の革も生産してるかもしれません。
なので、一概に「コノリーレザーは良い」とは言えないとういう感じです。実際に見てみないとなんとも言えないですね。
車好きな人にはすごく良いってのは間違いなさそうだし、きっと私はそんなに好きじゃないかもって思うし、やっぱり「好きずき」なのかなーと思います。
参考になれば良いのですが・・・。
コノリーレザー
わざわざ革屋さんに聞いてもらってありがとうございました。
いつか本職の人に聞いてみようと思いはや十何年たってしまいました・・・・・
そもそも何でそんな事聞きたかったのかと言えば、「クロムハーツ」ってブランドがありまして
そこのレザーがコノリーを使ってたもので。
今では、シルバージュエリーの方が有名ですが、本来はレザーが得意なブランドだったんです。
調べてもらえば分かるけど、アホみたいな値段なんですよね、そこの商品。
で、そんなに高いならさぞかし良い革つかってんだろーなーと思ってたんです。ずっと。
自分にとって良い革とは、一生使えるかどうかなので、その点では合格なクロムハーツです。
4月に銀座にお店が出来たので、気が向いたら実物を見てみてください。
では、またコメントします・・・教授!
いつか本職の人に聞いてみようと思いはや十何年たってしまいました・・・・・
そもそも何でそんな事聞きたかったのかと言えば、「クロムハーツ」ってブランドがありまして
そこのレザーがコノリーを使ってたもので。
今では、シルバージュエリーの方が有名ですが、本来はレザーが得意なブランドだったんです。
調べてもらえば分かるけど、アホみたいな値段なんですよね、そこの商品。
で、そんなに高いならさぞかし良い革つかってんだろーなーと思ってたんです。ずっと。
自分にとって良い革とは、一生使えるかどうかなので、その点では合格なクロムハーツです。
4月に銀座にお店が出来たので、気が向いたら実物を見てみてください。
では、またコメントします・・・教授!
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